振り込め詐欺の『対策製品』考察

一向に減る気配すら見えない振り込め詐欺被害。今回は、振り込め詐欺対策の製品をタイプ別にご紹介します。

2018年になっても、振り込め詐欺被害の拡大が止まりません。県警や自治体ではさまざまな呼びかけを行っていますが、そんな呼びかけをあざ笑うかのように日々の報道には“振り込め詐欺”の言葉が躍り続けています。

なぜ被害が一向に減らないのか。その大きな理由は“『オレオレ詐欺』から『ワタシワタシ詐欺』へ”でも触れましたが、詐欺犯はターゲットの“思い込み”や“まさか”の心理的盲点を巧みに突いてくるからに他なりません。

振り込め詐欺グループ(掛け子:電話役)からの電話に出てしまうと、考える隙を与えられず、言葉巧みに速いテンポで信頼させらせ、焦らされ、そして行動せずにいられない心理へと誘導されてしまいます。

ほとんどの被害者が日頃より振り込め詐欺に注意し“自分は大丈夫”という方たちだったことからも、電話応答で詐欺犯は不審を抱かせないような話の流れを作り出すことに長けた専門集団だと言えます。これから言えることは“詐欺電話対策は、電話に出る前が勝負”ということでしょう。

こうしたことから、振り込め詐欺被害を防止するためには“不審な電話に出ない”ことや“通話内容を録音する”などの対策が有効と言われています。つまり、日常の意識のまま電話に出てしまったら、その時点で詐欺犯の目的の大部分は達成されたと思った方がいいのかもしれません。

こうした日々増え続ける振り込め詐欺被害に対して、各県警や自治体ではホームページにさまざまな振り込め詐欺対策を掲載していますので、振り込め詐欺の『対策製品』考察
を読む前に、ぜひ参考にしてみてください。

・神奈川県警「振り込め詐欺防止グッズコーナー」
振り込め詐欺撃退グッズをダウンロード提供しています。
https://www.police.pref.kanagawa.jp/mes/mesd0028.htm

・埼玉県「振り込め詐欺対策用留守番電話メッセージ」
振り込め詐欺対策用留守番電話メッセージの音声が多数掲載されていて、固定電話で録音して留守番電話音声として利用できます。
http://www.pref.saitama.lg.jp/a0311/hurikomesagi/index.html

・東京都「自動通話録音機の貸し出し」
警告メッセージと録音機能により被害を未然に防ぐことができる「自動通話録音機」の無償貸し出しをしてくれます。
http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2015/05/20p5q200.htm

 

<振り込め詐欺の『対策製品』考察>

振り込め詐欺対策製品の筆頭は、長野県警が監修したお手軽ツールの詐欺バスターです。「合言葉を言ってください」「この電話の内容を全て録音しています」「警察に相談させていただきます」など12種類の音声が入っていて、製品を受話器に当ててボタンを押すと再生されるというものです。

 

<音声撃退>

・詐欺バスター 1,069円(税込)
毎日新聞記事
https://mainichi.jp/articles/20151229/k00/00m/040/130000c

この詐欺バスターの難点は、その電話が詐欺かどうかわからないときには使用できないということ。

多くの振り込め詐欺被害者が「自分は振り込め詐欺に引っかからない」と思っていても、振り込め詐欺犯の緊迫したリアルな演技や巧みな口車に引き込まれ、今話している電話が詐欺電話だと気づかぬまま、自然な流れでお金を騙し取られてしまっています。

最初に「日常の意識のまま電話に出てしまったら、その時点で詐欺犯の目的の大部分は達成された・・・」と言いましたが、そう考えると詐欺電話被害の予防にはなかなか結び付かないかもしれません。しかし、相手が詐欺だとわかった場合には、十分に利用できる便利グッズです。

そして・・・電話がかかってきて、言葉巧みな話が始まる前に“一声かけてくれる”あるいは“相手にも一声アプローチしてくれる”のが次の「録音警告・注意喚起型」の機器です。

次に紹介する電話機は、振り込め詐欺対策機能付きの電話機です。電話機そのものに相手への録音警告機能を備えたオールインワンパッケージが大きな魅力です。詐欺バスターのように1,000円というわけにはいきませんが、これは仕方ないでしょう。

 

<録音警告>

・電話機 約20,000円

こうした振り込め詐欺対策機能付きの電話機は、「迷惑防止」を設定すると着信音が鳴る前に本機が応答して、相手に“通話を録音する”というメッセージを流してくれます。着信中は呼出音と注意喚起のアナウンスを交互に繰り返し、電話に出ると通話内容を自動で録音してくれるという優れものです。

ただし値はそれなりに高くなります。振り込め詐欺が心配で、予算は問題ないという方にはお勧めです。また、今の電話機が古くなって買い替えが必要であれば、検討してみる良い機会かもしれません。

しかし「今の電話はまだまだ使えるし・・・」という方も多いでしょう。そういう方には今の電話機に設置できる便利な振り込め詐欺対策機器やグッズがありますのでご安心ください。

まずは後付けできる録音警告機器です。このタイプの機器は複数発売されていて、だいたい1万円前後が相場のようです。電話があると「この電話の通話内容は防犯の為に録音されています。予めご了承下さい」というメッセージが自動で流れます。

 

<録音警告>

・防犯用電話自動応答録音機 約5,000円~14,000円

デメリットは、この価格には録音のためのmicroSDカードが含まれていないこと。32GBのものだと高くても2~3千円も出せば購入できるので、この価格を上乗せすると、総額で8,000円から16,000円ほどになってしまうということ。それと設置には配線の多少複雑な接続などが必要で高齢者には難しく、ご家族のサポートが必要になるということ。

これさえできてしまえば、2万円未満の投資で今の電話に振り込め詐欺の対策機器を後付けすることができ、大きな安心が手に入ります。

そしてもうひとつ。
これまでのハードな機器とはちょっと変わった振り込め詐欺対策機器・・・いや、機器というよりグッズと形容した方がしっくりくる製品があります。それが振り込め詐欺対策人形「あんしんみーちゃん」。

この「あんしんみーちゃん」は静岡県警の企画・監修で開発されたグッズで、実際に実証実験も行われています。
http://www.at-s.com/news/article/topics/shizuoka/339881.html

この実証実験の最中にも高齢者宅に振り込め詐欺電話がありましたが、全て撃退できたとの報告ももたらされています。つまり振り込め詐欺撃退率100%という実績です。すごいですね。

 

<注意喚起(録音警告)>

・あんしんみーちゃん 6,800円

一番最初に“詐欺電話は、電話に出る前が勝負です”と言いましたが、録音警告付き電話や録音警告機器とは異なり、本当の女の子の優しい声で電話の着信時に注意喚起をしてくれるというもの。注意喚起の言葉は警察が振り込め詐欺被害を分析した結果を踏まえて、最も有効と思われる言葉を作成しています。この「あんしんみーちゃん」はワールドビジネスサテライトのトレたまでも紹介されています。

気になる設置性ですが、電話機の横に置いて、マイクを電話機のスピーカー部分に貼るだけなので高齢の方でもすぐに設置することができます。オプションで赤いランドセル入りの電話録音警告付きの録音機も用意されるとのことです。

振り込め詐欺対策の製品は、電話応対する前が勝負です。着信時の注意喚起と同時に、「もしかしたら、次は自分」という気持ちを忘れずに電話応対するよう心がけたいものです。

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