認知症の進行や振込詐欺……老人(高齢者)のひとり暮らしに潜む危険について

old-man

近年、高齢者のひとり暮らしが増えてきています。そのようななか、同時に増えてきているのが高齢者を対象とした詐欺事件です。ひとり暮らしのため冷静な判断が難しく、巧みな話術に騙されてまんまと被害にあってしまう、そんなケースも少なくないのです。高齢者のひとり暮らしにおける危険性を理解して、高齢者の親が安全に暮らせるようにしましょう。

 

高齢者のひとり暮らしにひそむ危険

ひとりで暮らしている、ただそれだけでも老人や高齢者と呼ばれる人にとってはリスクとなります。なぜそういえるか、その理由を紹介します。

生きる気力の低下

家族と暮らしていると、日々さまざまな生きがいを感じられるでしょう。家族のために元気でいたい、日々の会話で前向きになれる、不安や悩みも分かち合えるなど、生きる気力があらゆる面で手に入れられます。しかし、ひとりの場合は、孤独さから視野が狭くなってしまい、何かとマイナス方面に考えてしまいがちです。その結果、生きる気力が低下するということにも繋がりかねません。

万引きなどの犯罪に手を染めてしまう

生きる気力が低下すると、良からぬことに意識がいってしまう場合もあります。万引きなどの軽犯罪は、代表的な例でしょう。止める者がいないひとり暮らしだからこその傾向といえます。

振り込め詐欺にあってしまう

近年であれば、これが大きな問題でしょう。オレオレ詐欺など、電話口から身内を装って大金を振り込ませる手口です。家族がいれば相談できますが、ひとりの場合は独断で行動してしまい、被害にあってしまうことも少なくありません。また、ひとりはマイナス思考が増幅されやすいという点においても危険です。

孤独死

こちらもまた、現代ならではの危険でしょう。ひとり暮らしの老人の増加に伴い、家族に看取られず死に至る孤独死が問題視されています。家族がいれば避けられる可能性がある死も、ひとりではどうすることもできません。

 

高齢者のひとり暮らしが増えている背景

高齢者のひとり暮らしは、子どもの転勤や、もともと家族がいないなどのやむをえない状況から起こるケースが多いといえます。しかし、必ずしもやむをえない理由が伴っているとも限りません。

たとえば、日常のことは子どもに頼っても、介護では頼りたくないケースです。かつては自分が育てた子どもに、介護で頼るというのは決して気乗りする展開とはいえません。日常では頼れても、介護については迷惑をかけたくない、そんな思いから、自らひとり暮らしを選ぶケースも多いのです。

そして、孤独死をリアルに感じていないケースもあります。孤独死の危険が取りざたされる昨今とはいえ、それが自分の身に降りかかると強く感じることは、容易でないでしょう。しかし、実際いつ訪れるか分からないのが高齢者の孤独死です。どのような状況であれ、孤独死が身近な存在であることへの理解は欠かせません。

また、自分が詐欺などの危険と隣り合わせであることを認識していない高齢者も多いものです。連日のように、高齢者をターゲットとした詐欺事件がニュースなどで取りあげられています。しかし、そうした危険が実際に自分にも訪れると考えることは難しいでしょう。自分に限ってそんなことは起こらない、そんな認識の甘さも、ひとり暮らしが増える理由です。

 

ひとりで暮らす高齢者の親の「生きる気力の低下」「犯罪」「孤独死」を回避する方法

高齢者のひとり暮らしのリスクを回避するためには、どうすれば良いのでしょうか。高齢者の親を持つ子にできる工夫を、いくつか紹介します。

小まめに連絡を取る

離れて暮らしていても、小まめな連絡で孤独を紛らわすことができます。生きる気力の低下、犯罪、孤独死いずれにおいても回避効果が期待できるでしょう。

健康的な食事、適度な運動をするように伝える

食事や運動は、健康維持に繋がることに加え、ストレス解消や意欲向上に繋げられます。状況に合わせて食事や運動の内容を提案すれば、生きる楽しさにも繋げられるのではないでしょうか。

住宅をバリアフリー化する

バリアフリー化できれば、スムーズな生活が難しい老人や体の不自由な高齢者であっても、楽に暮らしやすいです。日々を楽しむ余裕も生まれ、こちらにおいてもまた気力向上が期待できます。

自治体に支援を頼む

少子高齢化が問題視される昨今、支援を提供する自治体も少なくありません。公的なサポートであれば、高齢者、そして依頼する子どもとしても安心が感じられるでしょう。有効な選択肢として、検討する価値は大いにあります。

老人ホームに入ってもらう

老人ホームを利用すれば、同じ境遇にある高齢者の友達も複数できるため、孤独さや気力低下の解消に役立てられます。また見守る側のスタッフも充実しているため、万が一の場合でも迅速に対応してくれることでしょう。

介護サービスを利用する

どうしてもひとり暮らしを好む場合は、出張介護サービスを利用すると良いでしょう。定期的に訪れて、身の回りの世話や話相手、また体調確認などを務めてくれます。

IHクッキングを活用

IHクッキングのメリットは、火を使わないという点です。また熱源に触れてもやけどの心配が少ないため、怪我に関しても安心です。火のトラブルを防ぐうえで、重宝できるでしょう。

 

ひとりで暮らす高齢者の親が「振り込め詐欺」にあうことを回避する方法

高齢者のひとり暮らしといえば、やはり気になるのが振り込め詐欺でしょう。振り込め詐欺に特化した対策も、覚えておきましょう。

振込詐欺の危険性を親にきちんと説明する

振り込め詐欺は、巧みな言い回しで巨額の金銭を奪い取る悪質な犯罪です。心の油断を突いて、老人の良心を悪用するのです。とても危険で悲しい犯罪であることを、しっかり説明しておきましょう。

振込詐欺防止グッズを親にプレゼントする

振り込め詐欺に特化した、対策グッズというものも存在します。「あんしんみーちゃん」は、その代表例といえるでしょう。電話の横にぬいぐるみを置いておくだけで、かわいらしい音声で注意喚起してくれます。かわいらしい見た目をしていながらも、静岡県警の企画・監修で開発された本格派グッズです。

この実証実験の最中にも高齢者宅に振り込め詐欺電話がありましたが、全て撃退したそうです。

さらに詳しい振り込め詐欺対策はこちら

 

ひとり暮らしを送る高齢者は、決して少なくありません。しかしその場合、あらゆる危険性も伴います。高齢者の親に潜む危険性を理解し、適切な対策をとりましょう。

あわせて読みたい