離れて暮らす一人暮らしの高齢者は呼び寄せ? 別居? 詐欺にあう危険は?

近年、高齢者の詐欺被害事件が大きな問題となっています。少子高齢化から一人暮らしの高齢者が増えていること、また手口の巧妙化などがそういった状況を後押ししています。それでは、安全を考えるのであれば、家族は高齢者を自宅に呼び寄せて一緒に生活するべきでしょうか、それとも、変わらず別居を続けるべきなのでしょうか。

 

高齢者の親を呼び寄せたほうがよい点

まずは、高齢者を呼び寄せる場合のメリットについてです。後述で紹介しますが、別居にもまたメリットがあるため、それぞれの良さを比較することが大切になってきます。呼び寄せるとなると、どういった魅力が感じられるのか、チェックしていきましょう。

遠距離介護をしなくてすむ

高齢者は年齢を重ねると、徐々に周囲のサポートも重要になってきます。病気をしている場合はもちろん、普通の生活に関しても何かと支障が出てきてしまいがちです。そのため、家族としては遠距離で面倒を見なくてはなりません。家族だけで介護をおこなうときのほか、ヘルパーなどを利用する場合でも、定期的な様子窺いは欠かせません。その点、同居すれば常に近い距離で生活できるため、負担が和らげられます。特に家族と高齢者の住まいの距離が離れている場合は、より大きなメリットとなるでしょう。

親の健康状態、そのほかの状況を常に把握できる

高齢者の介護では、さまざまなポイントを意識することが大切です。病気の対処や生活のサポートなどはもちろん、ちょっとした状態の変化や、精神面のケアなども欠かせません。一緒に生活ができれば、細かな部分まで日常的に把握しておくことが可能になります。遠距離では実現が難しいようなレベルで、介護していけるでしょう。

 

別居したほうがよい点

高齢者のことを本当に気遣うなら、本人の気持ちもしっかり汲み取ることが欠かせません。そう考えると、遠距離介護の負担を和らげられるからといって、かならずしも呼び寄せることが理想的とは限りません。別居の方が適している場合についても、理解しておきましょう。

呼び寄せると環境の変化に対応できない可能性がある(病気になってしまう可能性も)

一人暮らしを好む高齢者には、その環境が気に入っているという人も多いことでしょう。その点、いきなり生活の場が変わってしまうと、体調を崩すことにも繋がるかもしれません。場合によっては、それが原因で病気になるケースも考えられます。

高齢者が愛用の日用品や電化製品を用意しなくてもすむ

家族が一人増えるともなると、あらゆるものを準備しなくてはなりません。専用の日用品や電化製品、その他介護用具なども必要になる場合があります。これらは金銭的に、また置き場所的にも負担となるかもしれません。高齢者を気遣うことも大事ですが、自分たち家族の生活も、しっかり意識するべきです。

特別養護老人ホーム入所の優先順位判定を下げずにすむ

特別養護老人ホームには、特別養護老人ホーム優先入所基準というものが存在します。そしてこれは、基本的に一人暮らしの高齢者の方が優先されやすくなっています。そのため、老人ホームへの入所を検討しているのであれば、別居している状態の方がこの優先順位の判定を下げずにすむのです。

 

呼び寄せるかどうかを判断するポイント

上記の通り、呼び寄せにはメリット、デメリット双方が存在します。いったい、どういった基準で判断すれば良いのでしょうか。下記のような状況に合わせて選択するべきです。

親自身も子供の家に来たいと思っているか

家に呼ぶか否かは、まずは高齢者本人の気持ちを考えることが大切です。面と向かって、落ち着いて相談し合いましょう。

普段から煩雑に子どもの家に訪れているか

親子関係が良好、または家族の家を気に入っている場合は、普段からわりと頻繁に訪れてくれていることでしょう。その点、疎遠な関係性であれば、同居はあまり適さないかもしれません。呼び寄せてから家族にすぐ馴染めるかどうかという部分へも、影響してくることでしょう。普段子供の家に訪れている頻度を、見つめ直してみてください。

親の希望・要望をかなえられる状況か

家に呼び寄せたからといって、高齢者の要望をすべて叶えられるかは分かりません。要望通りの環境が用意できなければ、高齢者は生活のしづらさを覚えることでしょう。これでは、高齢者のためという大きな目的が達成できません。親の希望・要望と現在の状況について、照らし合わせてみてください。

 

呼び寄せずに別居する場合の注意点

呼び寄せをおこなわないと決断した場合でも、注意点は意識しておくべきです。高齢者による一人暮らしならではの危険性を、しっかりケアしてあげましょう。

認知症の進行

認知症は、多くの高齢者にみられる症状です。もの忘れや判断力の低下、さらに忘れっぽい状態にあるという自覚すら失われていくので、一人の生活を送る上ではとても危険です。生活に支障を来さない進行状況にあるかどうか、定期的に確認することが大切でしょう。

詐欺にあう危険性

高齢者の詐欺被害は、近年大きな問題となっています。認知症と重なれば、なおさら危険となるでしょう。そのため、詐欺の危険性をしっかり伝えておく、地域で多く見られる詐欺手口を事前に把握してもらうなどの工夫が欠かせません。また、詐欺防止に役立つグッズを提案するという方法も有効でしょう。

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高齢者になると、何かと生活に支障が現れてきます。ですが、だからといって呼び寄せがかならずしも正しいかといえば、そうでもありません。高齢者のことをしっかり考えて、状況に合わせて検討するべきです。上記を参考にして、離れて暮らす一人暮らしの高齢者を呼び寄せるか、別居するかを慎重に考えてみてください。

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