詐欺などから親の資産を防衛しよう! 親が要介護・認知症になる前にすべきこと


近年は、詐欺事件の手口が多様化を見せています。特に資産防衛意識の薄い高齢者は、ターゲットにされやすく対策が欠かせません。また家族としては、高齢者の資産防衛にあたり、相続や税についても押さえておく必要があります。以下は、中でも把握しておくべき資産に関するポイントとなっています。損の少ない、安心感の持てる管理に役立ててください。

 

高齢者の親の資産を防衛するためにすべきこと

高齢になると、自身の資産をすべて管理することが難しくなってきます。また容態が悪化した場合、資産の状況や管理の仕方などが分からなくなってしまうかもしれません。そういったケースに備えて家族がしておくべきことを、理解しておきましょう。

財産の把握

財産と一口にいっても、預金だけとは限りません。不動産、保険、ローンや借金、また株券などの有価証券といった具合に、多岐に渡ります。これらそれぞれについて、しっかり把握しておくことが大切です。あらゆるサービスが普及する昨今ですが、これらを一括して調べられるものというのは、残念ながら存在しません。

 

便利な方法としては、家族信託がおすすめでしょう。これは財産所有権のうち、管理する権利を信頼できる家族に移すというものです。成年後見制度をより分かりやすくしたような内容となっており、実践しやすいという特徴も伴います。

振り込め詐欺対策

振り込め詐欺は、高齢者の財産を脅かす代表的なケースです。とはいえ、高齢者に認知症などの傾向が見られだすと、防止するのは難しいのが実際のところです。「あんしんみーちゃん」のような防犯グッズを役立てるのも効果的でしょう。あんしんみーちゃんは、警察と共同で開発された、振り込め詐欺対策用のおしゃべり人形です。存在と音声の両面から注意喚起してくれるため、有効に感じられます。

 

高齢者の親の資産を自分が相続するためにすべきこと

相続は、長い人生においてもそうそう直面することがない存在でしょう。そのため、万が一に備えてしっかり理解しておくことが大切です。主には、以下の準備をしておけると安心です。覚えておきましょう。

遺産分割の比率の把握

遺産問題は、高齢者の死後何かと取りざたされる問題です。認知症などで判断力が衰える前に、はっきりさせておきましょう。誰に何%分け与えるのか詳しく聞いておければ、醜い家族トラブルも未然に防げます。

親を介護するそれが遺産分割に反映されることを理解する

介護をおこなった度合いは、遺産分割に反映されます。主には、「子どもが高齢者の仕事などを手伝ったり、資金を提供したりするケース」「高齢者の療養看護をしたケース」「その他の方法で寄与した場合などで、親の財産の維持・増加に特別に貢献したケース」が該当します。

自筆証書遺言、公正証書遺言の用意

いわゆる、「遺言書」を用意しておく方法です。法的な効力を持つ書面で残しておければ、より遺産分割は明確化されます。自筆証書遺言と公正証書遺言の違いとしては、前者が高齢者自ら作成するもの、後者は公証人の関与があるものです。自筆証書遺言は費用がかからないものの、記載ミスも起こりやすいので注意が必要です。確実性を考えるなら、公正証書遺言がおすすめでしょう。

お亡くなりになった際は年金受給権者死亡届(報告書)を提出

これは、年金を受け継ぐため必要となる手続きです。手続きがなければ、年金を受け取ることはできません。ただ例外として、日本年金機構にマイナンバーが収録されている場合に限り、省略することも可能です。

 

高齢者の親の資産を相続する際の出費を抑える方法

相続といっても、資産をまるまる引き継げるわけでもありません。税金やその他出費がかかるのが一般的であるため、できる限り出費を抑える工夫をしておくことが大切です。

まとめられる保険はまとめる

生命保険が複数存在していると、生命保険契約に関する権利ごとに課税されます。ですがひとつにまとめておけると、ひとつの契約と死亡保険金のみが対象となるため、節税に繋げられます。

相続税の課税対象を把握する

相続資産には、課税対象とそうでないものが存在します。対象は、主に金融資産・不動産・動産・各種権利・事業用財産となります。逆に、合計しても非課税枠の範囲内であるもの、3年以内に相続人でなく遺贈も受けない孫などに贈与した財産、そのほか法令によって課税対象にならないと定められたものについては対象となりません。

固定資産税の優遇措置を把握する

固定資産税は、自治体の評価や計算方法に誤りがある場合、軽減措置を希望できる場合があります。ですがこれは、不動産評価や税金の正しい計算を自らおこない、指摘するという作業が欠かせません。

不動産の評価方法を理解しておく

不動産の評価は、主に3つの方法でおこなわれます。それぞれ、再調達原価を求め、減価補正を行なって算出する原価法、将来得られる収益を現在の価値に置き換えて算出する収益還元法、そして近隣の取引事例と比較して算出する取引事例比較法となっています。

生前贈与を実施する

認知症の進行や死亡が伴う以前に贈与を終えておけると、複雑な相続手続きも多くが回避できます。また、贈与した額によって余生を家族みなで豊かに過ごせるというメリットも生じます。検討して、損はないでしょう。

生命保険金の非課税枠を活用する

生命保険は課税対象ですが、非課税枠というものも存在します。主には、500万円に相続人の数にかけた額がこれに該当します。この枠を活かすこともまた、節税に役立てられるでしょう。

生前にお墓を買う                     

近年は自ら自分の入るお墓を買う終活が話題ですが、これは節税にも役立てられます。生前購入した墓は、相続税の対象外にできるためです。ただ、ローン購入などで死後も支払いが残っている場合は、これに限りません。

葬儀費用を節約

葬儀は、何かとお金のかかる行事です。相場として、約100万円ほどといわれています。ですが、市民葬・区民葬を活用する、その他補助や扶助制度、葬儀保険などを役立てることで節約することも可能です。

 

 

高齢者の家族がいる場合の問題は、高齢者本人の安全のみに留まりません。このように、資産防衛についてもしっかり考えておく必要があります。上記を活かして、慌てることがないようしっかり準備しておいてください。

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