情報弱者の高齢者を狙う電力自由化詐欺! その手口と対策

電力
電力自由化は、平成28年1月に開始された、電力の小売全面自由化の仕組みです。これにより、消費者はさまざまな選択肢の中から電力会社を選べるようになりました。しかし一方で、新しい仕組みを悪用した詐欺が横行しているのも実際のところです。このページでは、電力自由化詐欺の具体的な手口や、どういった対策をすべきなのかなどをまとめているので、身近な高齢者の方は被害に遭わないようお役立てください。

 

電力自由化詐欺の被害状況

電力自由化詐欺は、見極めの難しい詐欺手法といえるでしょう。相手が電気会社となれば、身近な存在に感じられるため警戒心を抱きにくいです。そして始まったばかりの電力自由化という仕組みを悪用した詐欺であるため、どういった点に違和感を覚えるべきか分からないということもポイントとなってきます。あらかじめ、どういった手口や状況に注意すべきなのか、しっかり把握しておくことが欠かせません。

 

事実、相談件数はかなり多いのが現状です。国民生活センターや消費生活センターへは、電力自由化の営業が本格化し出した平成28年1月以降、2,700件以上もの相談が寄せられているそうです。経済産業省電力・ガス取引監視等委員会の相談窓口への問い合わせも、同時期から急激に増加しており1,500件を超えていると発表されています。まだまだ認知度の薄い新しい仕組みなだけに、詐欺の格好の場になってしまっているようです。

 

電力自由化詐欺の手口

電力自由化詐欺は、あらゆる謳い文句のもとおこなわれます。一般的な生活を送る人は、電気に関してそこまで詳しいわけでもないでしょう。そんな中、専門的な説明で迫られると、つい任せきりたくなってしまうものです。高齢者ともなれば、なおさらでしょう。ですが、以下のような手口であることも大いに考えられます。気をつけましょう。

 

新しく電線引きます型

たとえば、新しく電線を引くと騙りおこなわれる詐欺です。電線を引くには、工事や機器が必要になるためその分の費用が必要になります。ですが、電力自由化では既存の電力会社の送電網を使用するため、そもそも新しい電線などは必要ありません。あからさまな詐欺だといえるでしょう。

 

スマートメーターを購入すべき型

スマートメーターとは、各家庭の電気使用量を計測・記録して電力会社に送るといったものです。そしてこの電力自由化詐欺では、このメーターの購入が必要であるため費用を支払って欲しいと、金銭を要求されます。ですが、スマートメーターは順次無料交換されているものなので、このようなケースはまずあり得ません。

 

太陽光パネル取り付け推奨型

電力自由化によって電力が従来高くなってしまう、そのため太陽光パネル取り付けをおすすめする、そんな謳い文句で迫る詐欺です。ですが、電力自由化は基本的に電力料金が安くなる仕組みなので、これは詐欺のための嘘に他なりません。そのような話に乗ってしまうと、パネルや蓄電池など高額な商品を売りつけられてしまいます。

 

電気温水器取り付け推奨型

同じく商品売りつけ型では、電気温水器を使ったものもみられます。これにより、光熱費の節約に繋がると説明して詐欺を働きます。販売員は電力会社を騙るため、つい電力自由化の一環であると、勘違いさせられてしまいがちです。こちらもまた、注意しておくべき手口といえるでしょう。

 

個人情報を盗み出すための手口

詐欺を働くには、まず個人情報が必要となってきます。以下のような手法で、巧みに聞き出されるケースが多くみられます。こうした状況に巻き込まれたら、早めに警戒しましょう。

 

検針票確認型

検針票は、そこまで重要な個人情報書類でもないかもしれません。ですが、ここにもさまざまな個人を特定するための情報が記載されています。主に、氏名や契約者番号・契約内容・電気使用量などです。電力自由化詐欺をおこなうにおいて有益なものとなるため、聞かれても安易に教えてはいけません。

 

電力会社切り替え型

電力自由化に伴い、会社の切り替えが必要になると謳う詐欺になります。ですが、同じ電力会社を使い続けるのであれば、切り替え手続きは不要です。同じ電力会社のまま使い続けることを予定しているのに切り替えのための個人情報を聞いてくるといった場合は、詐欺の可能性が高いと判断すべきでしょう。

 

電力自由化詐欺対策

高齢者にとって、電力自由化詐欺対策は容易でないでしょう。詐欺への耐性が低い上、電力自由化という新しい仕組みに翻弄される可能性も考えられます。以下のポイントを押さえて、被害を最小限に食い止められるよう、しっかり説明しておきましょう。

 

登録小売電気事業者かどうかをチェック

正規の電力会社は、小売電気事業者として登録されています。そのため、怪しい会社から連絡がきたら、まずはこの点を確認してください。チェックについては、資源エネルギー庁のホームページの一覧を確認することで手軽におこなえます。

 

消費者ホットライン(188)に相談

「いやや」の語呂合わせで知られる「188」に連絡することで、消費者ホットラインが利用できます。これにより、地方公共団体設置の身近な消費者生活相談窓口が紹介されます。怪しい会社や人物、その他被害状況などを伝えて、専門的に対応してもらいましょう。

 

電力取引監視等委員会の窓口へ相談

電力取引監視等委員会は、経済産業大臣に任命された公正かつ中立な組織です。適正取引の監視を公的な立場においておこなっているため、安心して相談することが可能です。消費者ホットラインや消費者生活相談窓口以上の、専門的な対応に期待できるでしょう。

 

 

高齢者にとって、新しい仕組みを悪用した詐欺である電力自由化詐欺は、見極めにくい存在でしょう。相談件数が、その事実を語っています。しかし、あらかじめ対策や手口を把握しておけば、被害を防ぎやすくなります。上記を活かして、トラブルを回避してください。

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