まさかの合法詐欺? 高齢者の財産を食い尽くす訪問販売と電話販売

訪問販売
近年、高齢者への詐欺が取りざたされていますが、かならずしも悪質なものばかりを注意すべきというわけでもありません。実際の商品を手に入れられる、販売型詐欺もまた、気づかないうちに財産を食い尽くしてしまう恐れがあるため、大いに注意すべきでしょう。では具体的に、高齢者への訪問販売・電話販売詐欺にはどのようなものがあるのでしょうか。手口や対策などについて、詳しくまとめました。

 

高齢者への訪問販売・電話販売詐欺の被害状況

高齢者への訪問販売・電話販売詐欺の恐ろしい点として、高額商品やサービスを何度も購入させられる点にあります。カモに使えそうと判断された高齢者は、まさに骨の髄までしゃぶりとられるかのごとく、連続的に被害に遭うことが少なくありません。それに伴い、注意喚起も広く促されているため、緩やかながら減少傾向にあるのも実際のところです。ですが、まだまだ毎年多数の高齢者が被害に遭っています。

 

そうした傾向は、国民生活センターにおける相談件数に表れています。主には、2012年が5,020件、2013年がピークの5,279件、2014年4,528件、2015年3,591件、2016年3,378件といった具合に推移しているそうです。注意喚起や各家庭での危機意識の高まりから、改善傾向にあるのも事実ですが、まだまだ油断はできません。

 

高齢者への訪問販売・電話販売詐欺の手口

上記の通り、対策の広がりに伴い高齢者への訪問販売・電話販売詐欺は減少傾向にあります。ですがそうした状況を、犯罪者たちはただ素直に受け入れているわけでもありません。手口の多様化という面によって、また新たな稼ぎをもくろんでいるでしょう。以下のような手口に遭遇したら、安易に利用しないよう注意してください。

 

点検商法型

家庭内における衛生面や状態が気になる箇所を点検して、不安を煽ることで高額商品を買わせる手口です。主に水質や布団のダニ、屋根瓦に焦点を当てた手口が代表的です。点検を依頼する前に、まず部署名や氏名を確認して、正規のサービスかどうか把握した上で利用するようにしましょう。

 

次々販売型

前述でも触れている、同じ高齢者に何度も詐欺商品を売りつけようとする手口の総称を指します。次々買わせることから、『次々販売』と呼ばれています。複数の業者が入れ替わり立ち代りやってくるので、まさに財産を根こそぎもっていくような手法といえるでしょう。悪質なので、早めの対策が欠かせません。

 

かたり商法

高齢者詐欺の心強い味方といえば、そうした分野を専門的に扱う公的機関でしょう。しかし、公的機関の人物が相手だからといって、安易に話を信じ込んではいけません。犯罪者が公的機関の人物であるかのように騙って詐欺を働く、「かたり商法」の可能性もあるためです。身分証等を、事前に確認しましょう。

 

危険商法

高齢者に不安感を与えて、不安解消のための商品やサービスを購入させる手口です。瓦がゆがんでいる、シロアリが巣くっているといった名目が代表的です。確かに不安を煽られるかもしれませんが、正規の業者であるか確認した上で判断することが欠かせません。

 

催眠商法

セミナーのような会を催し、そこで儲け話などを宣伝して登録料や商材費用などを支払わせる手口です。大勢が参加する会ともなれば、多少怪しい話であっても、集団心理からつい催眠状態に陥ってしまいがちです。

 

送りつけ商法

注文していないにもかかわらず、突然家に商品を送りつけられて代金請求される手口です。突然ただで何かもらえるなど、そのようなうまい話はまずありえません。開封や使用をおこなう前に、専門機関に相談するべきしょう。

 

高齢者への訪問販売・電話販売詐欺対策

上記のような詐欺被害が多くみられる現状に伴い、消費者を救うための心強い法律が作られています。平成28年6月3日に公布された、「改正消費者契約法」、そして「改正後消費者契約法」です。主に「事業者が不当な勧誘をし、それによって消費者が契約を締結した場合にはその契約の効力を否定できる」、「消費者の利益を不当に害する契約条項を無効とする」といった規定が含まれています。

改正に伴い新たに作られた内容もポイントとなります。それは、事業者側が事前に伝えるべき重要事項についてです。「物品、権利、役務その他の当該消費者契約の目的となるものが当該消費者の生命、身体、財産その他の重要な利益についての損害又は危険を回避するために通常必要であると判断される事情」という細かな事項まですべて含まれるようになったため、より消費者は法律適用がしやすくなりました。従来はもっとあいまいであったため、消費者側としては安心感が高まる改正であったといえるでしょう。

また、個人としてできる対策としては、振込め詐欺対策のグッズを活用するのもおすすめです。特に、警察と共同開発されている「あんしんみーちゃん」は電話がかかってきたときに振り込め詐欺かもしれないと注意喚起してくれるアイテムです。見た目も可愛い人形ですから高齢のご両親にプレゼントするのにピッタリです。

 

 

高齢者への訪問販売・電話販売詐欺にあってしまったら

高齢者への訪問販売・電話販売詐欺は、重大な問題として取りざたされています。ですが、注意していても巧みな営業文句などに騙されてしまうといったケースは、事実あることでしょう。そんな事態に巻き込まれた場合、まずどのような行動を起こすべきなのでしょうか。具体的な例を以下にまとめていますので、ぜひご参考ください。

 

クーリング・オフを活用

まずは、クーリング・オフ制度が代表的です。訪問販売・電話販売であれば、クレジット契約後8日間までなら制度による契約解除が可能となります。ただ、制度の利用には適用期間内における書面通知が欠かせません。早めの対応で、未然に被害を食い止めましょう。

 

警視庁・国民生活センターに相談

高齢者本人、もしくはその家族であっても、法律に詳しい人はそう多くないでしょう。そのため、少しでも不安に感じたら警視庁や国民生活センターといった専門機関に相談することをおすすめします。些細な内容であっても、大事をとっておくに越したことはありません。心無い詐欺師に財産を奪われてしまわないよう、早急な対応が欠かせません。

 

 

高齢者への訪問販売・電話販売詐欺は、とても悪質な詐欺です。犯罪でありながらも、犯罪らしさを感じにくいだけに、この手口に引っかかってしまう高齢者が少なくないのが現状です。事前に専門知識を頭に入れておき、不意な被害を食い止められるよう気をつけておきましょう。

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